空気の温度

どんどん下がって、景色がきれいに見える
澄んだ空気が好きだ
気温が下がると、水分が空気中にとどまれなくなるので
草木の葉に宝石のような水滴をつくる
宝飾店にある宝石よりも、はかなげな分美しいと思う

儚さ、は永遠を持たない美しさ
永遠を持つ美しさと対する美しさ
留まらないから欲する
手に入らないからこそ、望んでしまうのは
人の性なのか・・・

気持ちを上向きにできないときは、下を向いていてもいいから
奇麗事のような私の言い分を実現したい
本当は言うようになってほしくない
いい人を演じているのも事実だ
しかし、人の不幸を願うのは苦しすぎる
自分が苦しい方が、まだ救われる気がするのだが
いい人ぶった人間の台詞と思われてしまうだろうか

優しいことをしよう、と思った
私のことを、もう忘れられなくなるよう
一等、優しいことをしよう
私の顔や名前は記憶から消え去っても
私がしたことは、心の奥底に残るだろうから